コカレストラン、レバンテ解体

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近くを通ったのでのぞいてみたら、有楽町駅前の再開発工事が始まっており、
コカレストランレバンテもすでに解体されていました。
今春解体とは聞いていたものの、3月にきたときはまだ工事が始まる様子もなく、
もう一度くらい見られるかと思っていたのですが。
工事日程表によると4月25日に解体作業が始まったばかりらしく、
瓦礫をかたづけているようでしたが、かつての建物も面影はありませんでした。

このあたりの地区にそれほど思い入れがある訳ではないのですが、
銀座の真ん中で古い東京を残していた地区だけに
消えてしまうのはやっぱり寂しいです。

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すき間から工事現場をのぞく。
映画館シネ・ラ・セットがあった通りも工事中になっていました。

コカレストラン有楽町

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コカレストラン有楽町
1933年(昭和8年)

1995年、タイ料理店コカレストラン有楽町開店。
「出店当時から有楽町駅前再開発はすでに計画されていました。
ビルの所有者である朝日新聞社では、建物の老朽化にともない、
用途が宙に浮いていた同ビルを、具体的に再開発計画が進行した際には
波風を立てることなく立ち退くことを条件に入居するテナントを探されており、
当時、銀座地区への出店を模索していた弊社は、
有楽町という多少希望と異なる地域への不安を感じつつも、
まるで上海租界と見紛うレトロな建物に
大いなる魅力を見出して出店に踏み切りました。」
マルハ「コカレストラン有楽町」移転についてより

有楽町駅前再開発事業にともない、2004年10月営業終了。
現在は、ビックカメラ有楽町6階に移転。
2004年10月21日~12月末までは期間限定の
バクテーハウスになっていたが、それも終了。

お店自体はまだありますが、
できれば、このビルの店内でタイスキを食べてみたかった。

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COCA RESTAURANTのネオンが夜には灯されていた。

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有楽町レバンテ

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有楽町レバンテ
1925年(大正14年)
設計:大倉土木
施工:大倉土木

有楽町駅前に建つ、ビア・レストラン「レバンテ」。
戦前、1階は車のショールームだったそう。
「“レバンテ”とはスペイン語で「東方・日出る処」という意味です。
1947年(昭和22年)有楽町駅前にて、
大倉財閥の当主であった大倉喜七郎により創業。
戦後各地から復員してきたコック達の腕の衰えを惜しみ、
物資不足の時代ではありましたが、交替で料理を作らせるために改装開店し、
以後50余年有楽町の発展と共に歩んで参りました」
レバンテホームページより。

有楽町駅前再開発事業にともない2003年7月国際フォーラムへ移転。
今春には取り壊しが予定されている。
店の正面の完成予想図によると、再開発後は丸井が建てられるらしい。

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「じゃ、明日、三時半に、有楽町のレバンテにこいよ」
 安田は、目元を笑わせながら言った。
 翌日の十四日の三時半ごろ、とみ子がレバンテに行くと、
安田は奥の方のテーブルに来て、コーヒーを飲んでいた。

松本清張『点と線』より

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横から眺めたところ。

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この辺一体はすべて閉店。
手前がレバンテ。通りの一番奥がコカレストラン有楽町