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新井ビル(旧報徳銀行大阪支店)

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新井ビル(旧報徳銀行大阪支店)
1922年(大正11年)
設計:河合建築事務所(河合浩蔵)

ゼセッション様式。
1階は石貼り、2階以上はタイル貼り。
左右に入口があり、左側は1、2階の店舗への入口。
右側は階段となっていて、3、4階の貸しビルへの入口。
右と左、異なるビルを2つ組み合わせたような構造。

1927年(昭和2年)、金融恐慌で報徳銀行が倒産。
1932年(昭和7年)、現オーナー新井真一氏の先代が買い取り、全館貸しビルとなる。
その後、新井証券を経て、
1976年、1、2階にステーキレストラン『弘得社スエヒロ』オープン。
(※参考にしたサイトでは、「大正3年の建物を借り受け古風な石造りの建物を改装し、
レストランを開店。(登録有形文化財27-0021の有効利用)」となっていて、
設立年代が違っているが、これがたぶん新井ビルのことと思われる。)
1997年、国の登録有形文化財に指定。
2003年、Dining&Bar『KO's』新装開店。
(ちなみに、弘得社スエヒロは、
1910年(明治43年)に上嶋歳末氏が北新地に洋食レストラン『弘得社』を創業。
1951年(昭和 26年)に店名を『スエヒロ』と改称し,本店を現在の地(北新地)に移転。
『KO's』は創業時の名前。あちこちのサイトを見ると、
新井ビル=スエヒロと記憶している人が多いようです。)
2005年、スイーツ『五感・北浜本店』オープン。

建物に歴史あり、ですねー。
『五感』は有名店らしく、女の子たちが並んで入場を待っていました。
1階の菓子売場を眺めただけですが、広い吹き抜けと回廊をうまく使っている感じ。
元の銀行の営業室、会議室をカフェサロンに、
1階奥にあった金庫を厨房に利用しているそうです。

オーナー新井真一氏は、大阪万博の初代事務総長を務めた人だが、
20年ほど前に、テナントビルへの建て替えを計画、
最終的に“このビルへの愛着”から断念したとか。
そこらへんの話や五感へのリニューアルについてはこちらを参照。

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右側の階段室はこんな感じ。
昔は吹き抜け部分にエレベーターがあったそうだが、
戦時中の金属供出で撤去された。

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貸しビル内はこんな感じ。
フランス語講座を行なっている『leCours』、
『ギャラリーMEM』などのテナントが入っている。

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最上階にあるギャラリーMEM。
澤田知子展『Early Days』を開催してました。

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窓の下は工事中。
ここ北浜には古いビルも多いが、取り壊されたものも多く、
近くにあった三越大阪も2005年閉店。現在、工事中でした。

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階段踊り場。こういうのって問答無用で好き。

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テナントのひとつ『新井律子建築設計事務所』のサイトで
こんな言葉を発見。
「曾祖父が報徳銀行大阪支店の建物を昭和7年に買い取り、
祖父が「新井証券」を営んでいました。
祖先に見守られて仕事をしています。」
新井律子建築設計事務所より引用。

熱意あるオーナーとその子孫、
その熱意に打たれたテナント主など、
多くの人に愛されて現役で利用されている幸せな建物だと思います。

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