前川國男 建築展
東京ステーションギャラリーで開催中の『前川國男 建築展』に行ってきました。
前川國男の名前をちゃんと意識したのは東京海上ビルを見たときで
それまでは丹下健三の師匠とか、
紀伊国屋っていってもバラックのときのほうがかっこいいな程度の認識でした。
今回の展示会では卒業制作から、コルビュジエやレーモンドの事務所で書いた図面、
数々のコンペ案、戦後のバラック建築、プレモス住宅、
森永キャンデーストアー銀座売店、東京文化会館などの代表作を紹介。
日本におけるモダニズム建築に
生涯取り組んだ人であることがよくわかる展示になってました。
正直、図面を見てもピンとこないので、建物の写真や模型を中心に見ていたのですが、
行ったこともないはずの美術館や市民ホールにひどくノスタルジーを感じました。
おそらく、私が子供の頃にはこういったモダニズム建築がまだ新鮮さをもって
あちこちに建っていて、それをどこかで見ていて記憶しているのでしょう。
東京海上ビル
すくっと建つ姿が美しい東京海上ビル。
今では丸ビルなどとくらべると、背が低くずんぐりしているようにも見える。
計画通りの高さに作られていたらと思わなくもない。
展示では、東京海上ビルの図面、模型、ツインビル計画、
美観論争の際の前川國男の反論原稿を陳列。
実際の東京海上ビルが窓から見える位置に展示されている配慮が心憎い。
展示を見たあとは敬意を表して、建物ウォッチング。
日本相互銀行本店(現・さくら呉服橋ビル)
1952年
少し前までは三井住友銀行東京中央支店だったが、
現在ではATMのみ稼動する三井住友銀行呉服橋出張所。
窓の枠が独特だが、展示されていたスケッチでは枠の形が少し違い、
窓の枠がない写真もあったので、建設当時とは少し姿が変わっているのかも。
蛇の目ビル(現・東京大栄ビル)
1965年
ジャノメミシンが入ってるので、かつては本社ビルだったのかも。
窓の形がモダニズム。1階の柱が作り出す形にも反復されている。
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