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絵画館

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聖徳記念絵画館
設立:1926年(大正15年 )
設計:小林政紹(コンペ1等当選案)、佐野利器、小林政一
施工:大倉土木

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絵画館正面。

明治神宮を外苑前に抜けるときに嫌でも目に入ってくる絵画館。
一度見たら忘れられない印象的な建物です。

最初は「国会のパチもんみたいだ」と思っていたのですが、
よく見るとこの建物、なかなか渋くてかっこいい。
薄赤茶色の石造り(花崗岩だそうだ)、ドーム型の屋根、
細部に施されたレトロな装飾。
なんどか前を通るうちにかなり好きになりました。

正式名称は、聖徳記念絵画館。
絵画館の名前の通り、一種の美術館なのですが、
その内容が「明治天皇の業績をたたえる壁画が飾られている」と聞くと
なんだか行く気をなくします。
でも、一度くらいはちゃんと中を見たいと思って出かけてみました。

入場料は500円。館内は撮影禁止なので写真は撮れなかったのですが
扉を入ってすぐのドーム天井の真下は、吹き抜けの広間になっていて
大理石と花崗岩、白い天井とステンドグラスがとても綺麗です。
これ見るだけでも500円払ってもいいかも、と思いました。

壁画は日本画40枚、洋画40枚が年代順に並んでいるのですが、
明治天皇の誕生から始まって、元服、大政奉還、と進みます。
これが予想外におもしろい。大きな紙芝居で見る明治史といった感じで、
憲法発布、戊辰戦争、教育令発布といった教科書的な出来事や
伊藤博文や西郷隆盛など歴史上の人物ががんがん絵に登場してきます。

最初は平安貴族のような着物装束だった天皇が
だんだん洋装や馬車を取り入れていくところなんかも興味深いです。
「清国に対する日本の勝利が圧倒的になったので」とか
「韓国の同意の元、併合条約を結び」みたいに
おいおいという感じの解説文もありますが、
絵で見る日本史というのはわかりやすくておもしろかったです。

それから日本画って思っていた以上に表現力豊かで美しいなと思いました。
特に気にいったのは、明治天皇が徳川邸を訪れて花見をする絵。
大きな画面いっぱいに満開の桜が描かれていて
桜に包まれている感じがとても素敵でした。

絵画館は1926年に建てられたので、
1936年設立の国会議事堂より実は古い建物でした。
設計は一般公募による当選作品を元に、手が加えられたものだそうです。
(ネットで調べた当選案はもっとマハラジャっぽい感じ。
 ちなみに一等賞金は五千円。当時だと大金なのかしら)

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絵画館前の広場にある掲揚塔。

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掲揚塔の横に建つ像。変な馬だと思っていたら一角獣だとか。

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館内は撮影できないので、入口付近を撮影。
大理石(?)の柱が綺麗です。

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内部扉の上の模様。
こういうの何様式っていうんでしょうね。アールデコ?

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内部扉。向こうに広間とステンドグラスがちらっと見えます。

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絵画館の裏側から見たステンドグラス。
中から見ると綺麗なんですけど。

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広場をぐるっと回って銀杏並木の近く、噴水から見た絵画館。
国旗と一緒になって本当に国会っぽい。

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夜間、ライトアップされている絵画館。
ここだけちょっと外国の古い街みたいな異空間を作り出しています。

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